“介護”への理解を深めるために

更新日:2023年10月04日

芝生の上で、介護職員の女性が車椅子の高齢の女性の手を握っている写真

本市の高齢化率は42.1パーセント(令和5年3月時点)となっており、令和7年には、65歳以上の高齢者数がピークを迎えるといわれています。

高齢化社会の進行とともに、需要が高まるのが「介護」です。家族や友人と、住み慣れた土地で暮らし続けるには、より「介護」を理解し、備えることが重要です。

今回は、市の現状や展望を紹介します。

市の高齢者数

本市の人口を年齢別にみると、令和5年3月末時点では総人口が1万7,133人、そのうち65歳以上は7,205人、75歳以上が4,233人となっています。

平成26年から比較すると、高齢者の下図は大きく変動していないものの、人口の減少により高齢化率が上昇していることが分かります。

また、市の第8期高齢者保健福祉計画・介護保健事業計画では、要介護・要支援者の認定者数が、今年度末で約1,500人(認定率20.3パーセント)になると見込んでいます。

アンケートから見る市の現状

第8期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画策定にあたり、アンケート調査を実施しました。

要介護認定を受けていない65歳以上を対象としたアンケートでは、介護予防教室や老人クラブなどの介護予防につながる活動に、約1割の方しか参加していない状況でした。

また、自宅で生活している要支援・要介護認定を受けている方、およびその家族を対象にしたアンケートでは、介護を週何回しているかの設問に対し、半数以上が「ほぼ毎日」という結果になっています。

さらに、介護をする人の年齢について、もっとも多いのが60歳代となっており、高齢の方が介護をしている状況です。

介護サービスの種類

介護サービスには大きく分けて3つの種類があります。

各種サービスでは、合計で年間約1,000人の利用があり、その半数以上を居宅サービスが占めています。

居宅サービス

自宅で生活する人を対象としたサービスです。

ベッドに座る高齢の女性と、その手を握る介護士の女性の写真

訪問介護

介護員が訪問し、身の回りのお世話をします。

訪問リハビリテーション

理学療法士などが訪問し、機能訓練を行います。

短期入所療養介護

施設に短期入所している方をサポートします。

地域密着型サービス

市が指定する事業者が地域住民に提供するサービスです。

ご飯を運ぶ介護士の女性と、ご飯に手を合わせる高齢の男性

地域密着型通所看護

規模の小さいデイサービスです。

小規模多機能住居介護

利用者の要望に応じて宿泊などにも対応します。

認知症対応型共同生活介護

認知症にも対応した共同生活住居です。

施設サービス

市内にある各施設を利用するサービスです。

施設内で、歩行のリハビリを行っている女性と介護している女性

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

療養上の支援を行う施設です。

介護老人保健施設

在宅生活への復帰を目的とした施設です。

介護療養型医療施設・介護医療院

長期療養医療と介護を一体的に提供します。

医療従事者の確保に向けて

高齢者の増加にともなう介護サービス利用増に対応するため、全国的に介護従事者の確保が急務となっています。

本市でも、実習生の受け入れ補助や研修費用の助成、高校生を対象とした介護体験授業の実施など、さまざまな形で取り組みをすすめています。

また、介護従事者の確保には、市民がより深く「介護の仕事」について理解してもらうことが重要であると考えています。今年度新たに市民向けの介護に関する基礎講座を予定しています。

本市のおもな介護従事者確保対策

介護実習生等受入支援事業

実習生などの受け入れを行う事業者に対し、受け入れ費用の2分の1を補助します。

2022年度は、6件の支援を行いました。

介護従事者研修費補助事業

事業者が実施する、介護従事者の資質向上や従業員教育にかかる研修費用の2分の1以内の額を補助します。

2022年度は、4件の補助を行いました。

高校生介護職場体験事業

介護職場のすそ野拡大に向け、市内高校生を対象に介護職場体験を行います。

2022年度は、15人の高校生に体験していただきました。

介護従事者新規就労定着支援事業

介護福祉士実務者研修などの受講費用の一部を貸付します。研修後、3年間市内で勤務すると、返還が免除されます。

2022年度は、8人の方に支援を行いました。

これからの介護

介護従事者のニーズは、今後も高まるとみられています。そのなかで「安心して生活できるまち」「健やかに暮らせるまち」「生きがいをもち、支えあえるまち」を実現するには、市民が介護への理解を深めることが必要です。

介護の職場環境の充実は、現場の余裕を生み、利用者にいっそう寄り添った介護を実現できます。市民一人ひとりの理解もまた、住みよいまちの実現につながるでしょう。

皆さんも、年を重ねればいつかはたどる道です。

介護に関心を持ち、「自分にできること」を考えてみませんか?

両側を芝生で囲まれた小道をウォーキングする老夫婦

「介護に関心がある方のための基礎講座」を開催しました

青いポロシャツを着た男女が講習を受けている写真

介護人材のすそ野を広げ、福祉、介護サービス事業や地域活動を支える人材を育成することを目的として、日常に役立つ介護の知識、介護職に必要な基本的知識などを学んでいただくため、講座を開催しました。

本講座には、13名の参加者がありました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

広報紙にも掲載しています

広報しべつ2023年6月号の表紙。岩尾内湖の写真が使われている。

本ページの内容は、広報しべつ2023年6月号にも掲載しています。

実際に士別市内で介護職員として働いている方の声など、より詳しく掲載しています。

下記ページから閲覧できますので、ぜひご覧ください。

この記事に関するお問い合わせ先

健康福祉部 高齢者福祉課 高齢者係
電話番号 0165-26-7749

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