命を守る~救急隊員の活動~

市民の命を守るために、救急隊員が日々活動しています。
今回は、本市における救急の仕組みや実態、通報に関する情報を紹介します。
本市の現状
救急隊と救急車


本市の救急隊は、3隊38 人(うち救急救命士17人)で、本市と剣淵町で活動しています。救急車が出動した場合、基本的には士別市立病院へ搬送しています。
本市には、3台の高規格救急車があります。救急車には規格が定められており、救急隊員が3人以上同乗できること、傷病者が2人以上乗車できること、4輪駆動車であることなどがあります。
また、緊急走行時の赤色灯点滅、サイレンを90デシベル以上の音で鳴らすことなどが法律で義務づけられています。
車載装備の一覧

車両に閉じ込められている人を救助する道具。

半自動除細動器
心臓への電気ショックに使用。一般的なAEDと異なり心電図波形の確認ができ、ショックの強さを変えられる。

自動心臓マッサージ器
自動で胸骨圧迫する装置。
搬送中でも使用継続できるほか、隊員の負担を軽減できる。
出動状況と搬送時間
近年の出動件数は、年間約1, 100件前後です。
所要時間の平均は、通報から現場到着までが8分程、通報から病院搬送までは40分程です。
令和2年 | 7.77分 |
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令和3年 | 7.92分 |
令和4年 | 8.46分 |
令和5年 | 8.30分 |
令和2年 | 36.46分 |
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令和3年 | 37.97分 |
令和4年 | 41.29分 |
令和5年 | 39.70分 |
通報から搬送の流れ
急な病気やケガなどで、すぐに治療が必要な場合は、119番通報で救急車を呼ぶことになります。
ここでは、通報後から病院搬送までの流れを紹介します。
手順
- 119番通報
- 出動
- 到着・応急処置
- 症状などに応じて搬送する病院を判断。
搬送先は士別市立病院・名寄市立病院・他地域(旭川など) - 各病院の医師へ引き継ぎ
搬送先の分け方
士別市立病院
原則、士別市立病院に搬送
名寄市立総合病院
産科
- かかりつけ医が名寄の場合
- 緊急性が高い場合
小児科(中学生以下)
原則、名寄へ搬送(外傷、やけどは士別へ搬送)
整形外科
土日祝日で骨折が疑われる場合
他地域(旭川など)
産科
- かかりつけ医が他地域の場合
- 緊急性が低い場合
小児科(中学生以下)
- かかりつけ医が他地域の場合
- 先天性疾患がある場合
スムーズに搬送するために
保険証やお薬手帳があると、搬送がスムーズにできます。ご協力をお願いします。
通報内容や症状によっては、ドクターヘリで搬送する場合や、ドクターカーが出動する場合があります。
救急車を正しく利用しよう

いざというときにすぐ対応できるよう、正しい利用方法を覚えておきましょう。
なかには、救急車の出動が必要ないケースで119番通報されていることもあります。このようなケースは、救急隊員の負担になるだけではなく、本当に救急車が必要な方の対応ができなくなってしまいます。
ここでは、119番通報する際に注意してほしいことをお伝えします。
Q.どのようなときに、救急車をよべばいいの?
A.以下の症状がある場合は、すぐに呼びましょう
気軽に呼ぶのはよくないですが、症状が当てはまるときはすぐに呼びましょう。
- 意識がない、もうろうとしている
- 急に手足に力が入らなくなった
- ろれつが回らない
- 大量出血、大やけど
- 急に呼吸が苦しくなった
- 頭、胸、お腹、背中などが急に強く痛みだした
また、明らかに緊急性が低いにもかかわらず、119番通報される方もいます。
下記以外の症状で救急車を呼ぶ場合は、緊急性を考えてから呼びましょう。
緊急性が低い通報の一例
- 風邪や擦り傷、打撲など明らかな軽傷
- 病院での待ち時間が短いから救急車を呼ぶ
- タクシー代わりに呼ぶ
- 病院に来たが、開いてなかったため呼ぶ
Q.119番通報で、 何を伝えればいいの?
A.まずは落ち着いて 「火事か救急か」を伝えましょう
あせらず、ゆっくり話して正しく伝えましょう。
以下の3 つを順番に聞きますので、落ち着いて答えてください。
「火事ですか、救急ですか」
ここでは「救急」とお伝えください。
「場所はどこですか」
住所を教えてください。住所が分からない場合は、目印になりそうな近くの建物などを教えてください。場所が分かり次第、救急車が出動します。
「だれがどのようになっていますか」
分かる範囲で、どのような状況か伝えましょう。(意識がない、大量に出血している、呼吸が苦しそうだ…など)
Q.救急車が来るまで、 どうすればいいの?
A.電話を切らず、 消防の指示に従ってください
周りに人がいれば、声をかけて協力してもらいましょう。
救急車が出動し、到着するまでのあいだに応急手当をしていただく場合があります。方法は電話で指示します。
通報後も電話は切らず、消防の指示に従って行動するようご協力ください。
わたしたちにできること
AEDの使い方を学ぼう
AED(自動体外式除細動器)は、心停止状態や心室細動を起こしている人の心臓に電気ショックを与え、正しい心臓の動きを取り戻す装置です。操作方法を音声で案内してくれるため、だれでも使えます。
救急車の到着には7~8分かかりますが、その間にAEDを使うことで救命率が大きく上がります。

いつ使えばいいの?
倒れている、もしくは目の前で人が倒れて、意識がなく正常な呼吸もしていない場合に使います。
どこに設置されているの?
公共施設や学校などに設置されています。士別地方消防事務組合ホームページで確認できます。
AEDの使用方法

AEDの電極の貼り方

AEDは、ほとんどが赤やオレンジなどの目立つ色をしている。
- AEDの電源を入れ、指示に従って電極パッドを素肌に貼り付ける。
- ボタンを押して電気ショックする。
- 心臓マッサージを行う。呼吸がない場合、可能であれば人工呼吸も行う。
- AEDの指示に従い2.~3.を繰り返す。
AEDの種類によっては、自動で電源が入るものや、自動で電気ショックするものがあります。
救命講習を受けてみよう

士別地方消防事務組合では、毎年9月に普通救命講習を実施しています。
周囲の人が突然倒れたり、交通事故の現場に遭遇したときに、どのような行動を取るべきか学ぶことができます。
声かけや人工呼吸、心臓マッサージ、AEDの使用方法などを実技をとおして学びます。
日程などは決まり次第、士別地方消防事務組合ホームページなどでお知らせします。くわしくは、消防本部に問い合わせください。
広報紙でも掲載しています

本ページの内容は、広報しべつ令和7年3月号にも掲載しています。
市内各所で配付している紙面のほか、本ホームページでも閲覧できます。
より詳細な内容となっていますので、興味のある方は、下記ページからご覧ください。
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更新日:2025年07月07日