インフルエンザ、新型コロナウイルス以外の感染症情報について
手足口病
7月16日に名寄保健所より警報が発令され、流行がみられています。
7月7日から7月13日までの1週間における定点医療機関からの報告数が、警報基準である5人以上となっています。
手足口病とは
- 感染してから3~5日後に、口の中や手足などに水疱性の発疹が出る、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスの感染によって起こる感染症です。
- 発熱は3分の1にみられますが、38℃以下のことが多いです。
- 子どもを中心に、主に夏、流行します。
- ほとんどの発病者は、数日間のうちに治る病気ですが、まれに中枢神経系の合併症を発症することがあるので注意が必要です。
感染経路
- 飛沫感染(感染した人の咳のしぶき(飛沫)を吸い込むことによる感染)
- 接触感染(感染者との接触による感染)
- 糞口感染(便と一緒に排泄されたウイルスが口に入ることによる感染)
特に、手足口病にかかりやすい年齢層の乳幼児が集団生活をしている保育施設や幼稚園などでは注意が必要です。
予防と対策
- 手洗いをしっかりとし、タオルの共用を避ける。
- 排泄物を適切に処理する。
- 特におむつ交換をする時には、排泄物を適切に処理し、しっかりと手洗いをする。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)
7月9日に名寄保健所より警報が発令され、流行がみられています。
6月30日から7月6日までの1週間における定点医療機関からの報告数が、警報基準である8人以上となっています。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは
- 突然の発熱と全身倦怠感、咽頭痛、咽頭発赤によって発症し、しばしば嘔吐を伴います。
- 発症早期には白い膜に覆われた舌がみられますが、その後は膜が剥がれ、苺状の舌になる特徴があります。
- 学童期の小児に最も多く、家庭や学校などの集団感染が多いです。
- まれに重症化し、喉や舌、全身に発赤が拡がる「猩紅熱(しょうこうねつ)」に移行することがあります。
感染経路
感染した人の咳のしぶき(飛沫)を吸い込むことによる感染(飛沫感染)や、感染者との接触による(接触感染)が知られています。
予防と対策
- 手洗いやうがい、咳エチケット(咳やくしゃみをする時に口と鼻をハンカチ等で覆うなど)が有効です。
- 流行時は、集団の中でマスクを着用することも有効です。
水痘(水ぼうそう)
5月21日に名寄保健所より警報が発令され、流行がみられています。
5月12日から5月18日までの1週間における定点医療機関からの報告数が、警報基準である2人以上となっています。
水痘とは
- 水痘帯状疱疹ウイルスの初回感染によって発症します。
- 感染後約2週間程度の潜伏期間を経たのちに発疹、発熱などの症状が出現します。
- 多くは発疹がかさぶたになって治癒しますが、一部は脳炎、肺炎、肝炎などを合併し、重症化することもあります。
- 特に乳幼児や高齢者、薬剤などの影響で免疫力が低下している方が感染した場合、重症化しやすく、注意が必要です。
帯状疱疹との関係
- 水痘と帯状疱疹はどちらも同じウイルスが原因の病気です。
- 水痘が治癒した後もウイルスは神経節に潜みます。加齢やストレスで免疫力が低下すると、潜伏していたウイルスが再活性し、帯状疱疹を引き起こす可能性があります。
感染経路
患者の水疱内容物や気道分泌物が感染源で、空気感染、飛沫感染、接触感染により広がります。
予防と対策
予防接種
- 感染予防には、予防接種が有効です。水痘患者との接触後、72時間以内のワクチン接種で発症予防及び軽症化が期待できます。
- 平成26年10月から、生後12ヶ月から生後36ヶ月に至るまでの方を対象として、水痘ワクチンが定期接種となっています。1回の接種により重症化予防を、2回の接種により発症予防が期待できます。
家庭内での感染予防
- タオルの共用を避ける。
- かさぶたになっていない水ぶくれに触れてしまった場合、すぐに手を洗う。
- マスクを着用する。
登園・登校は避ける
学校保健安全法施行規則により、全ての発疹がかさぶたになるまで出席停止と定められています。学校や主治医等にご相談ください。
伝染性紅斑(リンゴ病)
感染者数が増加傾向です。
4月14日から4月20日までの1週間における定点医療機関からの報告数が過去10年間の最高値まで増加しています。
伝染性紅斑とは
- 両頬に赤い発疹(紅斑)が出ることから「リンゴ病」とも呼ばれる、小児に多い感染症です。
- 約10~20日の潜伏期間の後、微熱やかぜの症状などがみられ、その後、両頬に蝶の羽のような境界鮮明な赤い発疹が現れます。続いて、体や手・足に網目状やレース状の発疹が広がります。これらの発疹は1週間程度で消失します。
感染経路
感染した人の咳のしぶき(飛沫)を吸い込むことによる感染(飛沫感染)や、感染者との接触による(接触感染)が知られています。
妊娠中又は妊娠の可能性がある方へ
これまで伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や流産のリスクとなる可能性があります。
流行時期に感冒様症状の方に近づくことを避け、熱や倦怠感が出現した後に発疹が出るなど、感染を疑う症状がある場合には、医療機関に相談し、胎児の状態を注意深く観察してください。また、感染しても症状がない場合もあるため、周囲に伝染性紅斑の方がいる場合は、妊婦健診の際に医師に伝えてください。
予防と対策
発疹出現前の感冒症状がみられる時期にウイルスの排出が最も多くなります。感冒症状のある方はこまめな手洗いやマスクの着用、咳エチケット(咳やくしゃみをする時に口と鼻をハンカチ等で覆うなど)を心がけましょう。
インフルエンザ、新型コロナウイルス以外の感染症情報
各感染症の流行状況については、名寄地域保健室(名寄保健所)の感染症情報を参照ください。下記リンクからご覧いただけます。
この記事に関するお問い合わせ先
健康福祉部 保健福祉センター 保健予防係
電話番号 0165-22-2400
更新日:2025年07月17日