○士別市開業医誘致条例
平成23年2月28日
条例第5号
(目的)
第1条 この条例は、本市の区域内に診療所及び病院を開設する開業医に対し、開設に係る費用の一部を助成することによって、地域の医療体制の安定拡大を図り、もって市民の健康と福祉の増進に寄与することを目的とする。
(1) 外来診療所 医療法(昭和23年法律第205号)第1条の5第2項に規定する診療所(医業を行う場所に限る。)のうち患者を入院させるための施設を有しないものをいう。
(2) 入院病床設置診療所 医療法第1条の5第2項に規定する診療所(医業を行う場所に限る。)のうち患者を入院させるための施設を有するものをいう。
(3) 病院 医療法第1条の5第1項に規定する病院(医業を行う場所に限る。)をいう。
(4) 診療所等 前3号に掲げる施設をいう。
(5) 医師 医師法(昭和23年法律第201号)に定める医師をいう。
(6) 医療法人 医療法第39条第2項に規定する医療法人をいう。
(7) 開業医 診療所等を開設する医師又は医療法人をいう。
(8) 診療科名 医療法施行令(昭和23年政令第326号)第3条の2に規定する診療科名をいう。
(9) 土地 診療所等の用に供するための土地をいう。
(10) 建物 診療所等の用に供するための建物をいう。
(11) 医療機器等 診療のために必要な機械、備品、器具等をいう。
(1) 市内に居住し、積極的に医療活動を行い、地域医療の向上に寄与する者であること。
(2) 市内において診療所等を継続して10年以上開業する見込みがあること。
(3) 市長が認める診療科名の診療を行う者であること。
(4) 市税を完納していること。
(助成金の交付)
第4条 市長は、助成対象者が次の各号のいずれかに該当する場合は、当該助成対象者に助成金を交付することができる。
(1) 市外の診療所等に勤務していた医師及び市外に診療所等を開設していた医師並びに医療法人が市内において診療所等を開業する場合
(2) 市内の診療所等に勤務していた医師及び診療の委託を受けていた医師が市内において診療所等を開業する場合
(3) 開業医がその開業している診療所等において医師を増員し、当該診療所等の土地、建物及び医療機器等の拡大を図る場合
2 前項に規定する助成金の種類は、次に掲げるものとする。
(1) 設置費助成金
(2) 土地取得費助成金
(3) 建物取得費助成金
(4) 医療機器等取得費助成金
(5) 賃借料助成金
(土地取得費助成金)
第6条 第4条第2項第2号に規定する土地取得費助成金の額は、新規開業診療所等又は増設診療所等に係る土地取得価格の100分の30の額とし、その額は、500万円を限度とする。
(建物取得費助成金)
第7条 第4条第2項第3号に規定する建物取得費助成金の額は、新規開業診療所等又は増設診療所等に係る建物取得価格(当該建物取得に際し、改修を行った場合は、当該改修費用を含む。)の100分の30の額とし、その額は、外来診療所の場合は1,700万円を限度とし、入院病床設置診療所及び病院の場合は3,700万円を限度とする。
2 建物取得費助成金の対象となる、建物の取得において、その建築工事又は改修工事を市内で建設業を営む者が施工する場合の助成額は、工事費(当該建築工事又は改修工事に係る費用に限る。)の額に100分の30を乗じて得た額に市長が別に定める割合を乗じて得た額を加算する。この場合において、加算後の助成額は、外来診療所の場合は2,000万円を限度とし、入院病床設置診療所及び病院の場合は4,000万円を限度とする。
(医療機器等取得費助成金)
第8条 第4条第2項第4号に規定する医療機器等取得費助成金の額は、新規開業又は増設に係る医療機器等取得価格の100分の30の額とし、その額は、外来診療所の場合は1,300万円を限度とし、入院病床設置診療所及び病院の場合は1,800万円を限度とする。
(賃借料助成金)
第9条 第4条第2項第5号に規定する賃借料助成金は、次に掲げる額とする。
(1) 新規開業診療所等又は増設診療所等に係る土地及び建物の賃借に係る助成金の額は、当該土地及び建物の年額賃借料の100分の30の額とし、その額は、外来診療所の場合は年額300万円を限度とし、入院病床設置診療所及び病院の場合は年額600万円を限度とする。
(2) 新規開業又は増設に係る医療機器等の賃借に係る助成金の額は、医療機器等の年額賃借料の100分の30の額とし、その額は外来診療所の場合は年額260万円を限度とし、入院病床設置診療所及び病院の場合は年額360万円を限度とする。
2 前項に定める賃借料は、当該賃借の開始の翌月から起算して5年間の賃借料に限る。
4 前項に規定する改修において、改修工事を市内で建設業を営む者が施工する場合の助成額は、工事費の額に100分の30を乗じて得た額に市長が別に定める割合を乗じて得た額を加算する。この場合において、加算後の助成額は、外来診療所の場合は1,800万円を限度とし、入院病床設置診療所及び病院の場合は3,300万円を限度とする。
(貸付金の種類)
第11条 市長は、市内において診療所等を開設した開業医に対し、次に掲げる貸付金を貸し付けることができる。
(1) 開業資金貸付金
(2) 経営資金貸付金
(3) 設備資金貸付金
(1) 開業資金貸付金 本市の区域内に新たに診療所等を開設した開業医に、診療を開始した日から6月以内に、当該診療所等の開業に係る資金として2,000万円を限度として貸し付ける。
(3) 設備資金貸付金 本市の区域内に1年以上診療所等を開設している開業医の当該診療所等に係る設備等の整備に係る資金として2,000万円を限度として貸し付ける。
(貸付金の利率等)
第13条 貸付金の利率は、貸付決定日における財務大臣が定める財政融資資金貸付金利に、市長が別に定める割合を加算した率とする。
2 開業資金貸付金及び経営資金貸付金の償還期間は5年以内(半年賦・据置期間1年以内)とし、設備資金貸付金の償還期間は10年以内(半年賦・据置期間1年以内)とする。
3 貸付金に係る連帯保証人は、2人とする。
(助成金の交付等の決定)
第15条 市長は、前条の申請書を受理したときは、その内容を審査し、助成金の交付等の可否を決定し、その結果を通知書により当該申請者に通知するものとする。
(変更の申請等)
第16条 前条第1項の規定により助成金の交付等の決定を受けた開業医(以下「助成開業医」という。)は、当該決定の内容に関し計画を変更しようとするときは、変更申請書に必要な書類を添えて、市長に提出しなければならない。
2 市長は、前項の申請書を受理したときは、その内容を審査し、変更の承認の可否を決定し、その結果を通知書により当該申請者に通知するものとする。
3 市長は、前項に規定する決定に必要な条件を付することができる。
(申請の取下げ)
第18条 助成開業医は、助成金の交付等の申請を取り下げるときは、届出書により市長に届け出なければならない。
(助成金の交付の請求)
第19条 助成金は、第15条第1項の規定による助成金の交付の決定を受けた後に、助成開業医の請求により交付するものとする。
2 前項に規定する請求をしようとする助成開業医は、請求書に必要な書類を添えて市長に提出しなければならない。
(延滞金)
第20条 市長は、第15条第1項の規定による貸付金の貸付けの決定を受けた助成開業医が、指定する期日までに貸付金を償還しないときは、その未納額につき支払い期日の翌日から支払の日までの日数に応じ、士別市税条例(平成17年士別市条例第68号)の例により算出した延滞金を徴収するものとする。
(助成金の交付等の決定の取消し等)
第21条 市長は、助成開業医が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、助成金の交付等の決定を取り消し、又は助成金若しくは貸付金の全部若しくは一部を返還させることができる。
(1) 助成金の交付の決定を受けた後、正当な理由がなく、開設予定日から6月以上診療所等の業務を開始しないとき。
(2) 正当な理由がなく、診療所等を1年以上休止し、又は10年以内に廃止したとき。
(3) 医師免許の取消し等により診療所等の業務を継続することができなくなったとき。
(6) 助成金又は貸付金を他の用途に使用したとき。
(委任)
第22条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成23年4月1日から施行する。
附則(平成25年5月10日条例第36号)
(施行期日)
1 この条例は、平成26年1月1日から施行する。
(適用区分)
2 この条例による改正後の第20条の規定は、延滞金のうち平成26年1月1日以後の期間に対応するものについて適用し、同日前の期間に対応するものについては、なお従前の例による。
附則(平成27年3月20日条例第23号)
この条例は、平成27年4月1日から施行する。