○士別市発注工事に係る元請及び下請適正化に関する取扱要綱

平成18年3月10日

告示第22号

(趣旨)

第1条 この要綱は、士別市発注工事に係る元請及び下請の適正化を図ることを趣旨とする。

(一括下請負の禁止)

第2条 元請負人は、請け負った建設工事を一括して他人に請け負わせ、又は不必要な重層下請をさせてはならない。

(下請負人の選定)

第3条 元請負人は、下請施工をさせる場合には、施工能力、雇用管理及び労働安全管理の状況、労働福祉の状況及び下請負人との取引の状況等を総合的に勘案して、優良な業者を選定しなければならない。

(下請契約の締結)

第4条 下請契約の当事者は、契約の締結に当たって、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 契約の当事者は、建設業法(昭和24年法律第100号。以下「法」という。)第19条の内容を備えた書面による契約を締結すること。

(2) 契約の当事者は、対等な立場で十分協議の上、施工条件を明確にするとともに適正な工期及び工程を設定すること。

(3) 請負代金の設定については、施工責任範囲及び施工条件を反映したものとし、消費税相当分を計上すること。

(4) 請負代金の決定は、見積り及び協議など適正な手順によること。

(5) 下請契約の締結後、正当な理由なく請負代金を減じるなど、自己の取引上の地位を不当に利用しないこと。

(下請業者の届出)

第5条 発注者から直接建設工事を請け負った元請負人は、工事の一部を下請に付した場合は、下請契約金額にかかわらず、すべての工事について、下請負人選定通知書(様式第1号)により発注者に提出しなければならない。

(下請代金の支払等)

第6条 下請代金の支払等については、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 下請代金の支払は、請求書提出締切日から支払日(手形の場合は手形振出日)までの期間をできる限り短縮すること。

(2) 下請代金の支払は、できる限り現金払とし、手形併用の場合も現金の比率を高め、少なくとも労務費相当分は現金払とすること。

(3) 手形期間は90日以内で、できる限り短い期間とし、一般の金融機関による割引が困難な手形を交付しないこと。

(4) 元請負人は、前金払及び中間前金払の支払を受けたときは、下請負人に対し資材の購入、建設労働者の募集その他建設工事の着手に必要な費用を現金で前払すること。

(5) 元請負人は、下請負人に対して建設工事に必要な資材を元請負人から購入させる場合には、下請代金の支払期日前に当該資材の代金を支払わせないこと。

(6) 元請負人は、下請負人が倒産又は資金繰りの悪化等により、下請工事の施工にかかわる建設労働者等の関係者に対して請負代金及び賃金の不払その他不測の損害を与えることのないよう十分指導すること。

(下請における雇用管理等)

第7条 元請負人は、下請契約により定められた事項を適正に履行するよう指導及び助言その他の援助を行うとともに、適正な工程管理の実施並びに建設労働者の雇用の改善等に関する法律(昭和51年法律第33号)及び労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)の遵守並びに労働保険料の適正な納付等の措置を講じなければならない。

(任意保険等)

第8条 元請負人は、任意の労災補償制度及び第三者に対する損害賠償責任保険等に加入し、万一の事故に備えて十分な対策を講ずるよう配慮しなければならない。

(勤労者退職金共済機構への加入等)

第9条 中小企業退職金共済法(昭和34年法律第160号)に基づく独立行政法人勤労者退職金共済機構(以下「機構」という。)への加入並びに証紙の購入及び共済手帳へのちょう付については、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 元請負人は、機構に加入するとともに、その建設業退職金共済制度(以下「制度」という。)の対象となる労働者数及びその延べ就労日数を的確に予測し必要とされる証紙を購入し、当該労働者の共済手帳に証紙をちょう付すること。

(2) 発注者から直接建設工事を請け負った元請負人は、建設業退職金共済掛金収納書届(様式第2号。以下「収納書届」という。)を工事契約締結の日から1月以内に発注者に提出すること。ただし、50万円未満の建設工事については収納書届の提出を省略することができる。

(3) 元請負人は、証紙の購入にあたり、労働者数及びその延べ就労日数を的確に予測することが困難なときは、必要に応じて、機構が定める「共済証紙購入の考え方について」を証紙購入の参考として活用すること。なお、元請負人又は下請負人に残余の証紙があるときは、不足する証紙を購入することとし、その旨を収納書届により発注者に申し出ること。

(4) 元請負人は、制度に加入しないとき、又は期限内に掛金収納書を提出できない特別の事情があるときは、その理由及び証紙の購入予定時期等について収納書届により発注者に申し出ること。また、証紙を追加購入したときも同様とする。

(5) 元請負人が下請契約を締結する場合は、下請負人に対して制度の趣旨を説明し、下請負人が雇用する本制度の対象労働者数及びその延べ就労日数を的確に把握するとともに、これらの対象労働者について必要となる証紙をできるだけ一括して購入し、現物により下請負人に交付すること。ただし、現物交付が困難な場合は、共済掛金相当額を下請代金中に算入すること。

(6) 元請負人は、自ら雇用した対象労働者への証紙ちょう付実績及び下請負人が雇用した対象労働者への証紙ちょう付実績について、建退共証紙貼付調書(様式第3号)を工事完成届と併せて発注者に提出すること。

(7) 元請負人は、下請負人が前条の報告を適正に行い得るよう、建設労働者の雇用の改善等に関する法律第5条第1項の規定に基づき選任される雇用管理責任者の活用を図るなどして、工事現場における対象労働者の就労状況を的確に把握し、管理するよう指導すること。

(8) 元請負人は、当該下請負人に対し必要となる証紙を、現物により交付するものとする。ただし、下請代金中に共済掛金相当額を算入した場合は、建設業退職金共済証紙使用状況報告書(様式第4号)にその旨を明記すること。

(9) 元請負人及び下請負人は、手帳及び証紙の受払簿を作成し事務所に備え付けるものとし、発注者から証紙の貼付状況確認のために手帳や受払簿の提示を求められたときは、これを提示すること。

(10) 元請負人は、未加入の下請負人に対しては、制度への加入指導に努めること。

(資材業者の保護)

第10条 元請負人は、第4条に規定する下請契約を締結した業者のほか資材業者、建設機械又は仮設機械リース業者等に対しても、法における下請負人の保護の規定に準じて適正に処置しなければならない。

(工事事故防止等)

第11条 元請負人は、建設工事の施工に当たっては、保安要員の適正配置、地下埋設物に対する取扱いの配慮及び従業員の技術研修等安全管理体制を強化し、事故絶滅に努めるとともに、交通事故等を起こさぬよう万全の注意を払わなければならない。

この要綱は、平成18年3月10日から施行する。

(平成19年4月1日告示第36号)

この要綱は、平成19年4月1日から施行する。

(平成28年4月1日告示第52号)

この要綱は、平成28年4月1日から施行する。

(令和4年4月1日告示第56号)

この要綱は、令和4年4月1日から施行する。

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士別市発注工事に係る元請及び下請適正化に関する取扱要綱

平成18年3月10日 告示第22号

(令和4年4月1日施行)