○士別市環境基本条例

平成23年2月23日

条例第4号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第7条)

第2章 環境の保全・創造に関する基本施策

第1節 施策の基本方針(第8条―第10条)

第2節 環境の保全・創造を推進する基本施策(第11条―第19条)

第3節 地球環境保全の推進(第20条)

第4節 施策の推進体制等(第21条・第22条)

第3章 環境審議会(第23条・第24条)

附則

私たちのまち士別市は、北海道北部の中央に位置し、道立自然公園「天塩岳」をはじめとする山々に囲まれ、北海道第2の大河「天塩川」の源流を占め、その悠々たる流れが肥沃な大地をつくり、四季折々の変化に富んだ自然環境と屯田兵をはじめとする先人達のたゆまない努力により、緑豊かな田園都市として発展してきました。

しかし私たちは、自然生態系の一員でありながら、これまで大量生産、大量消費、大量廃棄による資源の浪費を繰り返し、環境負荷の激増を招いてきました。このことは、私たちの居住する周辺環境のみならず、地域全体の環境及び地球環境をも脅かすものになってきています。

私たちは、健康で文化的な生活を営むために、良好で快適な環境の恵みを受ける権利を有するとともに、このかけがえのない良好な環境を保全・創造し、次の世代に引き継いでいく責務を有しています。

このような自覚のもと、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な「循環型社会」をつくり上げるため、私たちは互いに協力し合い、学び合い、自ら参加して士別市の豊かで美しく良好な環境の保全・創造に積極的に努めることを市民の総意として、この条例を制定します。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、良好な環境の保全・創造についての基本理念を定め、市、事業者及び市民等の責務を明らかにするとともに、環境の保全・創造に関する施策の基本となる事項を定めることにより、その施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の市民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 環境への負荷 人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。

(2) 地球環境保全 人の活動による地球全体の温暖化又はオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球の全体若しくはその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに市民の健康で文化的な生活の確保に寄与するものをいう。

(3) 公害 環境の保全上の支障のうち、事業活動その他、人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下(鉱物採取のための土地の掘削によるものを除く。)及び悪臭によって、人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む。以下同じ。)に係る被害が生ずることをいう。

(4) 事業者 市内で事業活動を行うものをいう。

(基本理念)

第3条 環境の保全・創造は、市民が安全で健康かつ文化的な生活を営むうえで必要な環境を確保し、これを良好な状態で将来の世代に継承することができるように適切に行われなければならない。

2 環境の保全・創造は、地域における多様な生態系の健全性を維持及び回復するとともに、人と自然との豊かなふれあいを保つことにより、人と自然とが共生できるよう適切に行われなければならない。

3 環境の保全・創造は、環境の保全上の支障を未然に防止することを基本に、環境への負荷の少ない循環を基調とする社会、持続的発展が可能な社会の構築を目的として、公平な役割分担の下に、すべてのものの自主的かつ積極的な取組みによって行われなければならない。

4 地球環境保全は、すべてのものが人類共通の課題であることを認識し、それぞれの事業活動及び日常生活において積極的に推進されなければならない。

(市の責務)

第4条 市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、環境の保全・創造に関する基本的かつ総合的な施策を策定し、実施する責務を有する。

2 市は、自ら行うすべての施策の策定及び実施に当たっては、環境の保全・創造に配慮するとともに、環境への負荷の低減に努めなければならない。

(市民の責務)

第5条 市民は、基本理念にのっとり、環境の保全上の支障を防止するため、日常生活に伴う環境への負荷の低減に努めなければならない。

2 前項に定めるもののほか、市民は、基本理念にのっとり、環境の保全・創造に自ら努めるとともに、市が実施する環境の保全・創造に関する施策に協力する責務を有する。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に伴って生ずる公害その他の環境の保全上の支障を防止するため、必要な措置を講ずる責務を有する。

2 前項に定めるもののほか、事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に関し、これに伴う環境への負荷の低減その他の環境の保全・創造に自ら積極的に努めるとともに、市が実施する環境の保全・創造に関する施策に協力する責務を有する。

(滞在者及び民間団体の責務)

第7条 通勤、通学及びスポーツ合宿等で本市に滞在するものは、第5条に定める市民の責務に準じて環境の保全・創造に努めるものとする。

2 市民又は事業者が組織する民間の団体(以下「民間団体」という。)は、前条に定める事業者の責務に準じて環境の保全・創造に努めるものとする。

第2章 環境の保全・創造に関する基本施策

第1節 施策の基本方針

(施策の基本方針)

第8条 市は、環境の保全・創造に関する施策の策定及び実施に当たっては、基本理念にのっとり、次に掲げる基本方針に基づき、各種の施策相互の連携を図りつつ総合的かつ計画的に行わなければならない。

(1) 人の健康が保護され、生活環境の保全が図られるよう、大気、水、土壌その他の環境の自然的構成要素を良好な状態に保持すること。

(2) 野生生物の種の保存その他の生物の多様性の確保を図ること。

(3) 森林、農地、河川、水辺地等における多様な自然環境を適正に保全すること。

(4) 人と自然との豊かな触れ合いを確保するとともに、地域の個性を生かしたうるおいとやすらぎのある環境を創造すること。

(5) 歴史的文化的な環境と調和のとれた景観の形成を図り、快適な環境を創造すること。

(6) 廃棄物の発生の抑制、資源の循環的な利用及びエネルギーの有効利用を促進すること。

(7) 地球環境保全を積極的に推進すること。

(環境基本計画の策定)

第9条 市長は、環境の保全・創造に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、環境の保全・創造に関する基本的な計画(以下「環境基本計画」という。)を定めなければならない。

2 環境基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 環境の保全・創造に関する長期的な目標

(2) 環境の保全・創造に関する長期的かつ総合的な施策の大綱

(3) 前2号に掲げるもののほか、環境の保全・創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 市長は、環境基本計画を定めるに当たっては、市民、事業者及び民間団体等(以下「市民等」という。)の意見を反映することができるよう必要な措置を講ずるとともに、第23条に規定する士別市環境審議会の意見を聴かなければならない。

4 市長は、環境基本計画を定めたときは、これを公表しなければならない。

5 前2項の規定は、環境基本計画の変更について準用する。

(環境に関する報告)

第10条 市長は、毎年、環境の状況並びに環境の保全・創造に関する施策の実施状況等について、報告書を作成し、これを公表するものとする。

第2節 環境の保全・創造を推進する基本施策

(市の施策の策定等に当たっての環境への配慮)

第11条 市は、環境に影響を及ぼすと認められる施策又は事業計画を策定し、実施するに当たっては、環境基本計画との整合を図ることにより環境への負荷が低減されるよう配慮しなければならない。

(事業実施時における環境への配慮)

第12条 市は、環境に影響を及ぼすと認められる事業を行おうとする事業者がその事業の実施に当たりあらかじめ環境への負荷の低減について配慮するよう促すため、必要な措置を講ずるものとする。

(環境の保全上の支障防止)

第13条 市は、公害の原因となる行為及び自然環境の適正な保全に支障を及ぼすおそれのある行為に関し、必要な措置を講ずるものとする。

2 前項に定めるもののほか、市は、人の健康又は生活環境に支障を及ぼすおそれのある行為に関し、必要な措置を講ずるものとする。

(経済的措置)

第14条 市は、市民等が環境への負荷の低減のための施設の整備その他適切な措置をとることを促進するため、必要かつ適切な経済的助成の措置を講ずるように努めるものとする。

2 市は、環境への負荷の低減を図るため、特に必要があるときは、市民等に適正な経済的負担を求める措置を講ずるものとする。

(公共施設の整備等)

第15条 市は、環境の保全・創造に資する公共施設の整備を進めるとともに、これらの施設の適切な利用を促進するため必要な措置を講ずるものとする。

(資源の循環的な利用等の促進)

第16条 市は、環境への負荷の低減が図られるよう、市民等による資源の循環的な利用、自然エネルギーの利用、エネルギーの有効利用及び廃棄物の減量が促進されるよう、必要な措置を講ずるものとする。

2 市は、環境への負荷の低減を図るため、市の施設の建設及び維持管理その他の事業の実施に当たって、資源の循環的な利用、自然エネルギーの利用、エネルギーの有効利用及び廃棄物の減量に努めるものとする。

(環境教育及び学習等の推進)

第17条 市は、環境の保全・創造に関する市民等の理解が深まるようにするとともに、これに関する活動の意欲を高めるため、環境の保全・創造に関する教育及び学習の推進、広報活動の充実その他必要な措置を講ずるものとする。

(環境状況の把握等)

第18条 市は、環境の状況を把握し、並びに環境の保全・創造に関する施策を適正に実施するために必要な情報の収集、監視、調査及び研究の実施並びにその体制の整備に努めるものとする。

(情報の提供)

第19条 市は、環境の保全・創造に関する教育及び学習の推進並びに市民等が自発的に行う環境の保全・創造に関する活動の促進に資するため、個人、団体及び法人の権利利益の保護に配慮しつつ環境の状況その他の環境の保全に関する必要な情報を適切に提供するよう努めるものとする。

第3節 地球環境保全の推進

(地球環境保全の推進)

第20条 市は、地球環境保全に資する施策を積極的に推進するものとする。

2 市は、国、他の地方公共団体及びその他の関係団体等(以下「国等」という。)と連携し、地球環境保全に関する調査、情報の提供等に努めるものとする。

第4節 施策の推進体制等

(推進体制の整備)

第21条 市は、環境の保全・創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、市の機関相互の緊密な連携及び施策の調整を図るための体制を整備するものとする。

2 市は市民等と協力して環境の保全・創造に関する施策を効果的に推進するため連携体制の整備に努めるものとする。

(国等との協力)

第22条 市は、環境の保全・創造を図るための広域的な取組みを必要とする施策の実施に当たっては、国等と協力して、その推進に努めるものとする。

第3章 環境審議会

(環境審議会)

第23条 環境基本法(平成5年法律第91号)第44条の規定に基づき、士別市環境審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、次に掲げる事項を審議する。

(1) 環境基本計画の策定及び変更に関すること。

(2) 環境の保全・創造の基本的事項及び重要事項に関すること。

(3) 前2号に掲げるもののほか環境の保全・創造に関し、必要と認められる事項に関すること。

3 審議会は、前項に定める事項に関し、市長に意見を述べることができる。

4 審議会は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱する12人以内の委員をもって組織する。

(1) 市民

(2) 学識経験等を有する者

(3) 前2号に掲げる者のほか市長が適当と認める者

5 委員の任期は2年とし、再任を妨げない。ただし、委員が欠けた場合の補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

6 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(委任)

第24条 この条例の施行について必要な事項は、市長が別に定める。

附 則

この条例は、平成23年4月1日から施行する。

士別市環境基本条例

平成23年2月23日 条例第4号

(平成23年4月1日施行)

体系情報
第8編 生/第4章 生/第2節 環境衛生
沿革情報
平成23年2月23日 条例第4号