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牧野市長 「所信表明」 (平成25年10月2日)

 所信表明

士別市長 牧野勇司

[平成25年士別市議会第3回定例会・平成25年10月2日]

 

 

PDFで文書でご覧になりたい方はこちら→「所信表明」

 

 

 平成25年士別市議会第3回定例会にあたり、私の2期目の市政運営にかかる所信の一端について、議員各位を前に申し述べる機会をいただき、感謝申し上げます。

 

 このたびの市長選挙におきまして、私は、市民の皆様の信託と各政党・団体のご推薦・ご支持をいただき、合併後の「士別市」の第3代市長として、引き続き向こう4年間、市政の舵取り役を担わせていただくことになりました。激動する社会経済情勢の下、当面する課題も多いなかで、無投票という形で市政を預かることになり、その責任の重さを痛感し、身の引き締まる思いであります。

 

 

 

[1期目の4年間を振り返って]

 

 さて、私は、この4年間の活動のなかでも、持論である「この地の一人の声こそ原点」を基本に、できる限り地域や市民の輪の中に足を運び、市民の皆様との『対話』に努めてまいりました。この思いは、私だけでなく職員も共有することが必要との考えから、地域担当職員制度を設け、高齢者世帯への訪問活動や地域政策懇談会の開催など、その浸透を図ってきたところであります。

 

 さらに、多様な意見の全てをそのまま政策としていくことは困難ななかで、「いかにそれらの意見や考えを集約し一つの方向性を導き出していくか」ということも、市民自治の推進には不可欠であることから、互いの理解と尊重のもとでの『調和』を常に重んじ、「小異を捨てず、中異を抱え、大同につく」という考えのもと、政策づくりを進めてきました。そのためには、まずは適切な情報提供と幅広い意見聴取に努めることが重要と考え、積極的な広報・広聴活動の展開を図ってまいりました。

 

 あわせて、市民の英知と力を結集した市政をめざして、市民参加機会の拡大に努めてきたところであり、市民の力、すなわち地域力の発揮を『市民の輪』と位置付け、市政運営を進めてきました。特に、未来を担う子どもたちが参画するまちづくりに向けては、「子ども夢トーク」や「子ども議会」の開催をはじめ、あけぼの子どもセンター建設計画への参加などを実践的に進めるとともに、「子どもの権利条例」を施行したところです。

 

 これらの考えは、私の政治理念であるとともに、真の地方自治確立に向けての根幹であり、市民・議会・行政が互いの連携のもとにまちづくりを進めていくための共有ルールが必要との考えから、「市民自治」と「情報共有」を基本原則とした「まちづくり基本条例」を施行しました。

 

 

 1期目のマニフェストでは、3つのまちづくりを柱に、各種施策を積極的に展開してきました。

 『やさしいまち』の創造では、地域の見守り体制の確立や「命のバトン」の配布をはじめ、特別養護老人ホームの増床、除雪サービスや緊急通報サービスの拡充など高齢者福祉の充実に努めました。また、「あいの実保育園」の整備や医療費負担の軽減、さらには一時保育の定員拡大、朝日地区「つどいの広場」の開設、「あけぼの子どもセンター愛遊夢」の開設など、子育て環境の充実を図ってきました。また、「子ども夢トーク」や「子ども議会」を実施し、子どもたちの意見をまちづくりに反映させるとともに、「子どもの権利条例」の制定にあたっては、条例の前文に「子どもの願い」を取り入れるなど、子どもの市政参画機会の拡大に努め、「子育て日本一」をめざした取り組みを進めてまいりました。一方では、地域医療の充実をめざし、開業医の誘致や多寄医院の改築などを実現しました。

 

 『たくましいまち』の創造では、てん菜振興や国営農地再編整備事業などの農業施策の推進、店舗や住宅改修等の助成による市内経済の活性化、和が舎の開設や日向温泉のリニューアルなど観光振興にも努めてきました。

 

 そして、『あたらしいまち』の創造では、より民主的で自律性の高い自治体運営に向け、各種条例や計画の策定を進めるとともに、自治体運営改革会議の設置や指定管理者制度の導入をはじめとする行財政改革の推進、バイオマス資源堆肥化施設の稼働など低炭素社会実現をめざす取り組みも進めてきました。

 

 一方、この4年間には、予期しない様々な出来事もありました。その最たるものが、東日本大震災であり、世界中を震撼させた福島第1原発の事故でありましたが、多くの市民の皆様のご支援とご協力のもとに、本市として可能な被災地支援の取り組みを継続的に実施することができ、高い評価をいただいているところです。

 

 

 

[2期目の市政運営に向けて]

 

 2期目の市政運営を進めていくにあたり、私は、従前にも増して、強い情熱と柔軟な発想、さらにスピード感をもって、全力投球していく決意です。

 

 これまでは、木を植えるための地盤づくりと木を植え育てる4年間でありました。そして、これからは、その木をさらに育て、実を付けるための4年間であると考えています。

 

 私の政治姿勢や政治理念は、これまでと変わることはありません。積極的な情報公開による清新で明るい「ガラス張り」の市政の推進。市民の皆様との対話を基本とした市民参加による「市民が主役」の市政の推進。そして、政党政派に偏らず、幅広い政策と主張を取り入れた公平・公正な「市民党」としての市政の推進。この3つを政治姿勢として、市民の皆様との「対話」を基本に、「調和」そして「市民の輪」を重んじながら、「まちを元気に!」するために邁進してまいります。

 

 

 

[市政運営の基本的な考え方]

 

 まず、私の今後4年間の市政運営にあたっての基本的な考え方を申し上げます。

 

 我が国は、世界各国との関係が複雑化する一方で、低成長経済・人口減少社会に突入しています。こうしたなかで、我が国における食や環境・観光など多様な価値を創出している北海道においても、多くの地方で人口減少と少子高齢化に伴う様々な課題を抱えており、あわせて雇用や経済などの回復が見られないまま、さらにTPP協定の動向によっては、農林水産業を中心に多大な打撃を受けかねない厳しい局面におかれています。

 

 このことは、本市においても同様であり、いかに基幹産業を軸に地域経済を守り、元気な地域をつくっていくかということが喫緊の課題となっています。「農村があるから都市がある。地方があるから国がある。地方が元気になって初めて北海道が元気になり日本が発展する。」ものと考えています。

 

 その一方、多様なニーズにも対応していかなければなりませんが、新たな発想のもと、高齢になってもいきいきと元気で暮らすことのできる社会、次世代を担う子どもたちが健やかで元気に成長する社会、基幹産業である農林業や商工業などの経済が元気を取り戻す社会、すべての市民が安全・安心で元気に生活する社会、そんな社会の実現をめざして、引き続き「まちを元気に!」をキャッチフレーズに市政運営を進めてまいります。

 

 

 

[マニフェストの実現]

 

 「まちを元気に!」していくため、私は今回、「まちづくりマニフェスト2013」として、市民の皆様との約束ごとを示しました。今回のマニフェストにおいても、引き続き「やさしいまち」「たくましいまち」そして「あたらしいまち」の3つを柱としています。

 

 「やさしいまち」は、高齢者、子ども、障がい者、生活者など、すべての人にやさしいまちづくりを進めるという意志に立つものです。

 

 「たくましいまち」は、屯田の開拓魂を受け継ぎ、どんな苦境や困難も乗り越えていくたくましいまちづくりを進めるという強い思いに立つものです。

 

  「あたらしいまち」は、歴史や伝統を大切にしながらも、変化の大きい時代の流れに対応したあたらしいまちづくりを進めることが必要との考えに立つものです。

 

 今回のマニフェストも、「士別市総合計画」を基本に策定したものであり、その実現・実行に向けては、社会動向や財政状況などを踏まえるとともに、職員との意見交換や調査研究を重ね、さらに市民や市議会の皆様からのご意見・ご提言を聴取するなかで、柔軟な発想と情熱、スピード感と実行力をもって、その実現に努力してまいります。

 

 

 

≪「やさしいまち」の実現≫

 

 最初に「やさしいまち」の実現に向けてであります。

 

 まず、士別を「健康長寿日本一」のまちにしていく取り組みについてであります。

  我が国全体が本格的な少子高齢・人口減少社会を迎えているなかで、とりわけ本市では、高齢化率が一層上昇し、約3.5人に1人は高齢者という状況になっています。特に、一人暮らしの世帯や高齢者のみの世帯が増えていることから、今後ますます将来の健康や介護に関する不安を抱えて生活する市民が増えていくことが懸念され、高齢者の皆さんが、いきいきと安全・安心に暮らすことができる豊かな高齢社会を構築していくことが必要です。

 

 一方、地域における医療体制の確立は、市民が健康で安心して暮らしていくうえで欠くことのできない重要な課題です。

 

 特に、市立病院は、この地方の基幹病院としてその役割を担っていますが、医師・看護師の不足や患者数の減少など、極めて厳しい経営状況が続いています。

 

 そこで一つ目として、行政組織の見直しにより「(仮称)健康長寿推進室」を設け、高齢になっても住み慣れた地域で、健康でいきいきと生活できる施策の充実を図ります。特に、健康づくりや交流活動などを通じ、「健康長寿日本一」をめざす拠点施設として、総合福祉センターの機能を見直した新たな施設を市街地に移転・新築します。

 

 二つ目として、長年にわたって社会に貢献され、士別市の礎を築いてこられた高齢者の皆さんが、寝たきりや認知症により介護が必要な状態に陥らないことを目的に実施しているサフォークジムの拡充を図るとともに、ジムの継続の場となっているサフォーク元気クラブについても内容の充実を図るなど、介護予防や保健指導に努めてまいります。

 

 三つ目として、高齢者の生涯にわたっての自主的な学習活動の場である「九十九大学」に「大学院」を設け、さらなる生涯学習活動の推進と生きがいづくりを進めます。

 

 四つ目として、70歳以上の高齢者や障がい者等に対する「ぷらっと」と「和が舎」の入浴料助成について、助成率や年齢・所得要件の見直しを行うなど、制度の拡充を図ります。

 

 五つ目として、生涯を通じた健康づくりの推進に向けて、健康管理システムの活用により、市民の各種健診データ等の一元管理を進め、乳幼児期から高齢期までの健康指導や経過管理を行う体制づくりを進めます。

 

 六つ目として、医師確保に向けた各方面への働きかけを引き続き展開するほか、上川北部圏のセンター病院との連携に加え、開業医誘致施策によって開業した医療機関をはじめ既存の医療機関や公立診療所との連携を進めるなど、地域医療の充実を図ってまいります。

 

 加えて、生活習慣病の増加など疾病構造の変化や、高齢化が著しい本市においては、急性期医療や高度医療だけでなく、回復期や在宅療養まで切れ目のない「地域完結型医療」の提供が求められていることから、今後の病棟再編にあわせ、一定期間の長期在院が可能となる「亜急性期病床」を設置し、在宅復帰支援を図るとともに、看護師の確保に努めるなかで、療養病棟の早期再開をめざします。

 

 

 次に、士別を「子育て日本一」のまちにしていく取り組みについてであります。

  近年、少子化や核家族化の進展、地域のつながりの希薄化によって、育児への悩みを抱えながら孤立化する家庭が増加するなど、子育てをめぐる環境は変化しています。本市においても、経済的不安や共働きの増加などによって出生数が減少し、さらなる少子化の進行が懸念されており、「安心して子どもを生み、育てる」環境づくりが依然として強く求められています。

 

 そこで一つ目として、子どもの権利条例に基づき、啓発活動などを進めるとともに、様々な場面での参加機会の拡大や相談体制の充実など、「子どもに関する行動計画」の着実な推進を図ります。

 

 二つ目として、子ども夢トークや子ども議会を開催するとともに、現在特別枠として実施しているチャレンジスクール事業、みよし子ども交流事業、ふるさと給食事業を継続して実施するなど、子どもたちの純粋な思いをまちづくりに生かせるよう努めます。

 

 三つ目として、放課後の児童・生徒に安全・安心な居場所を提供し、子どもの健やかな育成を助長する拠点として、児童館機能を有する「こどもセンター」を北地区に建設します。

 

 四つ目として、障がいのある児童・生徒の安全・安心な居場所づくりとして、日中一時支援事業の定員拡大など、体制の充実を図ります。

 

 五つ目として、子どもたちの健やかな成長を願い、子育て家庭の経済的負担軽減に向けて、小学生以下の医療費無料化と中学生の入院時医療費助成を継続して実施します。

 

 六つ目として、地域を愛する心豊かな子どもたちを育むため、地域の人的資源や自然、環境、施設、企業などの地域の力を学校教育に活用する仕組みづくりを推進します。

 

 こうした取り組みを通じ、今後においても、地域の子育て力を結集し、「子どもの最善の利益」を第一に考えた環境づくりを進めてまいります。

 

 

 

≪「たくましいまち」の実現≫

 

 次に、「たくましいまち」の実現に向けてであります。

 

 まず、「個性あるまち日本一」としての取り組みについてであります。

 本市では、これまで、地域の特性や様々な地域資源を生かし、「サフォークランド士別」「合宿の里」「水とみどりの里」そして「自動車等試験研究のまち」をテーマに取り組みを進めてきました。これらは、すでに日本一といえる個性あるまちを実現しており、交流人口の拡大に大きな役割を果たしています。

 

 このように、長年にわたって培われてきたこれらの個性を今後とも継続的に発展させていくことは、本市のイメージに直結する「まちの顔」づくりであるとともに、新たな活力の創造につながる極めて重要なことと考えています。

 

 そこで一つ目として、「サフォークランド士別」については、羊によるまちづくりを旗印に、これまで30年を超える官民一体の運動として定着してきた経過を踏まえ、その拠点となっている「羊と雲の丘」一帯について、幅広く市民の皆様のご意見をうかがいながら、施設等の再整備を進めるとともに、今後とも食と観光の連携を強化しつつ、イメージアップを図ってまいります。

 

 二つ目として、2015(平成27)年の「未年」に向けて、「サフォークランド士別」としての認知度をさらに高め、広く内外にアピールする取り組みや記念行事等の実施など、「羊のまち士別」を全国に発信します。

 

 三つ目として、本市は、「合宿の里」としてもすでに国内有数の位置づけにあり、陸上やスキー競技など、長年の実績のもとに高い評価を受けるなかで多くの合宿者を受け入れており、本市で合宿した選手が各種国際大会などで活躍しています。

 さらには過日、2020年オリンピック・パラリンピックの東京開催が決定し、国民が歓喜の渦に包まれましたが、このことは、「合宿の里」である本市にとっても、大きな飛躍に向けての絶好の機会であると捉えています。国においては、オリンピックとパラリンピックの所管の一元化を図るため、スポーツ庁の新設が検討されているほか、スポーツを通じた人材育成プログラムの具体化などの検討が進められようとしています。本市としても、施設の整備等を含めた「合宿の里ステップアップ・プラン」を策定し、受入体制の充実や日本オリンピック委員会等に対する積極的な働きかけを進めてまいります。あわせて、宿泊環境や練習環境などの充実も図りながら、芸術・文化も含めた合宿誘致に取り組んでまいります。

 

 四つ目として、本市は、天塩川水系の豊かな水や天塩岳をはじめとする緑の山々、そして肥沃で広大な大地を背景に、自然あふれる「水とみどりの里」としての個性も持ち合わせています。道立自然公園に指定され、多くの登山者が訪れる「天塩岳」があり、北海道遺産である「天塩川」の源流域に位置するまちとして、その魅力を今まで以上に発信し、観光資源として幅広く活用するとともに、文化や産業と結びついた新たな観光の実現をめざします。

 

 五つ目として、緑と水辺のある憩いの場として市民に愛されている「つくも水郷公園」は、宿泊施設やキャンプ場、各種スポーツ施設など素晴らしい機能を有する圏域有数の総合公園であり、近年では、市内の若者を中心に公園活用に向けた活発な取り組みも行われています。こうしたことから、公園の機能をなお一層充実し、自然体験学習の場や観光資源としての価値を高め、市内外から多くの人が訪れ、末永く親しまれる本市のシンボル的な公園となるよう、新たな視点での整備を進めてまいります。

 

 六つ目として、本市では、トヨタ自動車をはじめ、世界をリードする自動車関連企業の試験研究が行われており、その集積状況は国内有数であります。加えて、約80年の歴史を有する日甜士別製糖所は、地域産業の振興はもとより、雇用においても重要な企業であり、「砂糖のまち士別」の象徴となっています。

 現在、これらの企業によって、市民見学会や小学生の社会見学、体験学習機会の提供など、社会貢献活動や地域づくり活動に多大なご協力をいただいており、今後においても新たな連携事業の実施に努めます。あわせて、雇用はもちろんのこと、地元発注や出張者の宿泊・飲食などでの経済的効果も大きいことから、さらなる試験研究の充実を要請してまいります。

 

 

 次に、「足腰の強い地域産業」を確立する取り組みについてであります。

  本市では、恵まれた土地資源を活かし、先人たちのたゆみない努力の積み重ねを礎に、これまで大規模で専業的な経営体を主体として稲作・畑作・酪農畜産のバランスのとれた農業が展開されており、良質な農畜産物を安定的に供給するなど、地域経済を支える基幹産業として発展してきました。

 

 しかしながら、農業を取り巻く情勢は大きく変化し、今後とも本市の「農業・農村」が安定的に発展していくためには、将来を担う若者が農業を魅力のある職業として選択でき、女性や高齢者などがそれぞれの役割に応じて農業に携わっていくことのできる環境づくりが不可欠です。

 なかでも畑作経営の安定化と輪作体系の維持に欠くことのできない「てん菜」の作付が、全道的に減少している現状を踏まえ、道内67自治体との連携のもとに「北海道てん菜振興自治体連絡協議会」を設立し、国や道に対しても、作付面積の確保と糖業者の安定操業に資する要請活動を展開してきたところです。

 

 また、本市面積の74%を占める森林は、林産物の供給はもとより、水源の確保や国土の保全、地球温暖化の防止など、その役割は重要であり、今後ともこの豊富な資源を効果的に活用していくためには、計画的な植林・間伐・伐採などの森林整備が必要です。

 

 一方、商業や工業、建設業など、本市の経済と市民の暮らしを支える各産業の振興・発展を図るためにも、「農・商・工・消」の連携強化のもとに、「ラブ士別・バイ士別運動」を推進してまいりました。

 また、商業活動の拠点である中心市街地については、駅前からの動線づくりをはじめ、新たな賑わい創出や活気づくりに向けた取り組みを進めており、さらには、住宅や店舗の改修等に関わる助成制度を継続するなど、市民生活の向上と経済の活性化を図りながら、産業基盤の強化に努めてきました。

 

 そこで一つ目として、農業の持続的な発展と農村生活の安定・向上をめざすため、第2期「農業・農村活性化計画」に基づき、「人づくり」・「土づくり」・「収量アップ」とともに、活力ある「農村づくり」を進めるため、配偶者確保対策や新規就農者支援など、「農村の担い手の確保・育成」に取り組みます。

 また、上士別地区では「国営農地再編整備事業」により、水田圃場の大区画化が進められていますが、こうしたスケールメリットを十分生かし低コスト農業を実現するためにも、上士別IT農業研究会が計画している衛星利用測位システム(GPS)を搭載したロボットトラクターなど、最先端の「IT農業」導入を支援するとともに、これまでの個別経営から、4つの集落経営体による生産法人化を促進するなど、新たな地域農業のモデル地区を構築してまいります。

 

 二つ目として、安定した農業経営の確立と食糧自給率の向上をめざすため、農業青年・女性グループなどが実践する生産から加工・流通までの「6次産業化」に向けた取り組みを積極的に支援し、安全・安心な農業の確立を図ります。

 

 三つ目として、農家の経営規模が拡大し、農業者の高齢化が進むなかで、農業・農村の持続的発展に向けては、労働力供給システムの確立が重要であることから、新たな農作業請負受託組織(いわゆるファームコントラクター)などの設立を支援します

 

 四つ目として、「農・商・工・消」の連携強化のもと、互いの強みを生かした本市ならではの地域産業の振興・発展に資するため、「ラブ士別・バイ士別運動」の一層の推進に努め、郷土への愛着の醸成と地元消費拡大による地場産業振興を図ります。

 

 五つ目として、地域の「文化」「伝統」「歴史」が集積する場である中心商店街の活性化を図るため、関係機関・団体と連携し、賑わいと活気あふれる商店街づくりを支援します。

 

 六つ目に、産業の振興と雇用の安定などを図るため、住宅の新築・改修や店舗の改修等を促進する助成制度を継続します。

 

 

 

≪「あたらしいまち」の実現≫

 

 最後に、「あたらしいまち」の実現に向けてであります。

 

 まず、「地域力の発揮」による次代を見据えたあたらしいまちづくりについてであります。

  地方分権が一層進展する今日、地域の自主・自律が強く求められており、地域の実情に沿った行政を展開していくためには、市民と行政が共に地域の諸課題を認識し、その解決に向けて取り組んでいく必要があります。そのためには、「まちづくりの主役は市民である」ことを改めて確認するなかで、市民一人ひとりがその持てる力を結集し、まちづくりを進めることが必要であり、市民がわがまちの情報を知り、市政に積極的に参加・参画できる環境を創ることが何よりも重要と考えています。

 

 そこで一つ目として、「情報共有」と「市民自治」を基本原則とする「まちづくり基本条例」のもと、常に情報提供の拡充・改善に努めるとともに、政策決定過程やまちづくりの実践的活動など様々な機会において、市民が参加・参画する機会づくりを進めます。また、新たな情報の収集や発信を行うため、ふるさと大使やふるさと会、友好都市との交流を積極的に進めます。

 

 二つ目として、地域力の発揮に欠かせない地域コミュニティをより身近で強固なものにするため、自治会組織の望ましいあり方や再編について、自治連の皆様とともに検討を進めるなど、地域組織の育成・強化を図ります。

 

 三つ目として、「行政の究極の目的は、人づくりである」との視点から、まちづくりの担い手としての人財の発掘と育成をめざして、私自身が塾長となり、青年や女性を塾生とする「士別まちづくり塾」を開設します。この塾の目的としては、市政について「学ぶこと」「見て知ること」「語ること」を基本に調査・研究を行い、その研究成果を市政に反映することであり、「青年の力」・「女性の力」を存分に発揮する環境づくりを進めるものでもあります。

 

 四つ目として、本市では、平成23年4月に「男女共同参画推進条例」を施行し、本年4月には第2期の行動計画をスタートさせました。男女共同参画社会の実現に向けては、家庭や職場など、様々な場面での男女共同や平等意識の高揚を図るとともに、政策決定過程など、女性の社会参加の割合を高めていくことも重要です。こうしたことから、各種審議会や委員会における女性の登用について、50%になるよう取り組みを進めます。

 

 五つ目として、市民と行政とが情報を共有し、相互の理解と連携を深めるための取り組みの一つとして、市職員が市内全域の各地域を担当する「地域担当職員制度」を平成22年に導入し、継続的に活動しています。現在、100名を超える管理職が地域に直接出向き、高齢者実態調査や声かけ訪問の実施、懇談会の開催などの活動を行っています。こうした例は、全国的にみても独自性の高い取り組みであり、その活動を評価していただいている声も多いことから、さらに意義ある活動となるよう、本制度の深化を図ってまいります。

 

 六つ目として、本市では、「非核平和都市宣言」をはじめとする4つの都市宣言を定めており、それぞれがまちづくりの指標となっています。いずれの宣言も、全ての人々が共通して願うものであり、その実現に向けて、たゆまぬ努力を重ねていくことが肝要です。この精神に基づき、非核平和の推進をはじめ、交通安全や防犯・暴力追放に向けた啓発活動、そして市民の健康増進やスポーツ振興に、今後なお一層努めてまいります。

 

 

 次に、「新たな時代に向けて」の取り組みについてであります。

  地球環境は、温暖化による異常気象の発生など、問題は一層深刻化しており、地球規模での改善に向けた取り組みが求められています。加えて、福島第一原発の事故という大きな教訓を得たなかで、わが国のエネルギー政策も転換期を迎えており、再生可能エネルギーの活用が強く求められているところでもあります。

 また、地方財政は、長引く景気停滞のなかで、国の経済対策に関連する公共事業の負担増をはじめ、少子高齢化の進行による税収の伸び悩みや社会保障費の増加など、一層厳しい状況にあります。こうしたなか、安定した質の高いサービスを継続するため、徹底した経費の削減など行財政改革に取り組んでまいりました。加えて、自治体運営改革会議を発足し、公共施設のあり方や適正な人員配置などについて検証してまいりました。この結果、現在、養護老人ホーム桜丘荘など福祉施設において指定管理者制度の導入を進めているところであります。

 

 そこで一つ目として、本市では、この10月から全市的に生ごみ分別収集を開始し、バイオマス資源活用による堆肥化を推進しています。一方で、最終処分場とリサイクルセンターの機能を有する新たな「環境センター」の平成28年度稼働に向けて計画を進めており、このセンターの建設にあたっては、自然環境の保全や周辺環境との調和などに配慮しながら、安全・安心な施設とするとともに、適切な廃棄物処理を進め、低炭素社会・資源循環型社会の構築をめざします。

 

 二つ目として、「朝日水力発電所」の実現に向けては、長期的な視点に立った取り組みを進めるほか、てしおがわ土地改良区が実施する農業用水を活用した小水力発電施設の早期整備に向けて、必要な支援・協力に努めます。あわせて、中小水力発電をはじめ、さらなる再生可能エネルギーの導入実現に向けての調査研究を進めるとともに、北海道電力の送電系統の増強なども求めてまいります。

 

 三つ目として、現在の市役所本庁舎は、昭和39年に建設され、およそ半世紀が経とうとしているなかで、様々な部分で老朽化が進むとともに、耐震性も極めて低い状況にあります。庁舎は、行政全般の拠点であるだけでなく、災害時などにおける対策・対応の拠点施設としての役割も担うことから、合併特例債の活用が可能な期間内に整備することが望ましい状況にあります。あわせて、コンパクトながらも、市民に親しまれるコミュニティ機能をもった整備も必要と考えており、市民参加のもとに計画づくりを進めてまいります。

 

 四つ目として、少子高齢化や核家族化などの社会環境の変化によって、墓碑・墓標の維持管理が容易でなくなっている時代背景のなかで、しべつ霊園内に合葬墓を建立し、将来に向けた市民の不安解消を図ります。

 

 五つ目として、これら私のマニフェストの実現・実行はもとより、総合計画を着実に推進していくうえでは、その基盤となる財政の確立が不可欠です。自主財源の乏しい本市の現状を踏まえ、コスト意識をもった事業展開を進めることはもとより、より良い市民サービスを提供できる民間活力の導入や官民連携による事業展開などについて、積極的に調査研究を行うなど、たゆまぬ行財政改革を継続してまいります。特に、民間活力による公共施設の整備、いわゆるPFIについての調査研究を進めます。

 

 六つ目として、総合的で計画的なまちづくりを進めるための指針である現総合計画が、平成29年度をもって計画期間を満了することから、平成30年度を初年度とする次期総合計画の策定にあたっては、今日の社会環境や自治体経営のあり方を踏まえ、市民の参加・参画による計画づくりを進めます。次期の総合計画については、市長の任期との連動性を強め、8年間を1つの基準に、初めの4年間を実施計画、後の4年間を展望計画と設定するなど、より実効性の高い計画構成となるよう検討を進めるとともに、ワークショップ形式など様々な手法の導入に努めます。

 

 

 

[総合計画に基づく社会資本の整備]

 

 これら三つのまちづくりを柱とした施策の推進のほか、道路や上下水道、公営住宅などの社会資本の整備については、総合計画に基づき計画的に実施していくほか、各種公共施設の適切な維持管理や適時補修などに努めます。

 さらに、国や道への提案活動として、朝日地区における「道道士別滝の上線」の早期改修や「高速道路」の早期建設などについても、引き続き取り組むなど、市民生活の充実を図ってまいります。

 

 

 

[結びに]

 

 以上、市政運営の2期目を担うにあたっての考え方を申し述べさせていただきました。

 冒頭にも申し上げましたとおり、私は、「ガラス張りの市政」「市民が主役の市政」「市民党としての市政」を政治姿勢として、元気なまちをつくるため、全力でチャレンジしていく所存です。

 職員には、私と同じ気持で市政を推進するため、訓示やマニフェストに関する講話、各部ヒアリングなどを通して、その意思を伝えてまいりました。

 

 また、「市政は、市民のために、市民がつくる」ことが基本であり、まちづくりは、市民の限りない英知と力を結集した「地域力」によって進められることは論を待ちません。こうしたことから、市民があらゆる場面で主役であることに努めてまいります。そのうえで、行政と議会が両輪となり、市民・議会・行政の3者の連携のもとに、まちづくりを進めてまいります。

 

 そのためにも、座して待つのではなく積極的に市民の輪の中に入り、「対話・調和・市民の輪」の三つの環を基本姿勢として行動します。

 

 私は、こうした考えを誠心誠意貫き、まちづくりの美しいハーモニーを奏でる指揮者となるよう、全力を尽くしてまいりますので、議員各位ならびに市民の皆様には、ともに「元気な士別市」をつくり、次世代へと引き継いでいくため、英知と力を結集していただきますよう切にお願い申し上げ、私の市長2期目の就任にあたっての所信といたします。

  

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